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[主任対談]みんなの思いが重なりあって— 未来につなげたい“翔の会イズム”!

様々な歴史を経て20周年を迎えた「翔の会」。これから先は、どのような未来が待ち受けているのでしょうか? ここでは、主任として活躍する若手職員のみなさんにお集まりいただき、「10年後の翔の会」をテーマに対談を行いました。 職場のこと、人のこと、街のこと……。それぞれの思いから、未来の「翔の会」の姿が見えてきました。

私たちが考える「10年後の翔の会」
信田美絵 (うーたん 保育園)

信田美絵 (うーたん 保育園)

みんなの笑顔を広げたい
障害のある・なし関係なく、子供たちが安心して過ごせる保育園にしたい。そのためのキーワードは 「笑顔」!いつもニコニコ笑っていて、安心感を与えられる職員になりたいです。

矢澤公作(水平線)

矢澤公作(水平線)

“翔の会イズム”変わらず
「翔の会」の職員は気持ちよく接することができる人が多いのですが、それは働く環境で自然に培われたものだと思います。どんなに規模が大きくなっても、この“翔の会イズム”を伝えていきたいです。

塩村路子(湘南鬼瓦)

塩村路子(湘南鬼瓦)

里山公園に農業カフェを作りたい
『鬼瓦味噌蔵』ではコーヒーだけじゃなく、畑もやっています。自然豊かな里山公園の中に、地域の方々とつながるカフェをつくりたい。ヤギを飼って焙煎機を置いて......夢が広がります!


堀田健介(グループホーム ベーグル)

堀田健介(グループホーム ベーグル)

学校を作る
人手不足が続いているので、介護福祉士や社会福祉士の資格を取得できる専門学校をつくって、人材を育てていきたい。職員が講師を務めてスキルを伸ばす場になれば、一石二鳥です!

矢澤園子(生活相談室 すまいる)

矢澤園子(生活相談室 すまいる)

つながる 広がる 街・人・気持ち
利用者さんの顔を知っている地域の方は多いのですが、今はまだまだつながりきれていません。点と点をつなげて線になって、みんなで支え合う街にしていきたいですね。

佐野まゆみ(特別養護老人ホームゆるり)

佐野まゆみ(特別養護老人ホームゆるり)

色んな人が集まるところ
人生にはいろいろなライフステージがあって、それぞれのニーズがあります。「翔の会」が、赤ちゃんも高齢者も隔ての無い交流ができる場所になったらいいな、と思います。


“翔の会イズム”って何だろう?

ーまずは今の「翔の会」について、みなさんが感じていることをお聞きしたいと思います。矢澤(公)さんから“翔の会イズム”という言葉が出ましたが、それってどんなものなのでしょうか?
 
矢澤(園) 私が「翔の会」の中で感じるのは、地域に住むどんな方でも受け入れていこうという姿勢です。制度に当てはまらない場合でも、「まずは受け入れてやってみよう」と動くところがすごいな、と思います。
 
信田:その姿勢は、ものすごくありますね。
 
矢澤(公): みんな「なんとかなる」という甘い考えを持ってる(笑)。それは共通していますよね。
 
塩村:そうそう、それで現場が大変になってしまうこともあるけど(笑)。でも、みんながそれを楽しんでいて、「そのためにがんばろう」と自負しているところもあるんじゃないでしょうか。それが職員を育てているところもあるし、何とかしてきた実績は自信になります。
 
佐野:私は今、そのことで少しジレンマを抱えています。『ゆるり』は1年目のスタッフが多く、経験者も数人しかいないので、まだ誰でも受け入れられるような状況にありません。みんなすごくがんばっているので、長く続ければ受け入れられる人も増えてくると思うのですが……。
 
信田:保育園の子供たちは市の決定で入園してきます。『うーたん』は1年目ですが、打診をされたら障害のある子も無い子も関係なく、受け入れています。それで大変になってしまうこともあるけど、職員は悩みながらも楽しんで、みんなニコニコしながらやっています。
 
ー「断らずやってみる」や「難しい状況も楽しむ」という心は、みなさん一致しているように感じられます。それはどうやって職員に伝わっていっているのでしょうか?
 

矢澤(公)特に「教えなきゃ」と意気込んでいるわけではないのですが、自然に見ながら真似していく雰囲気ができているように感じます。
 
堀田:あとはやっぱり飲み会かな(笑)。主任者以上で年に一度研修に行くのですが、そのときに飲み会をやると、普段話せない人ともざっくばらんに話せます。そういう場で感じ取った上司の考え方を、現場にも伝えていきたい。「翔の会」は上司とも話しやすいので、それは大きいですよね。


「翔の会」をよりよくするには?

ー一方で、今の「翔の会」をよりよくするために、変えていきたいことはありますか? 矢澤(園)さんからは「つながる」というキーワードも出ていましたね。
 
矢澤(園)「翔の会」の施設間の横のつながりがもっとほしいな、と感じることがあります。職員の顔や施設の事情を知っているだけで、電話などの対応がスムーズになって、支援もしやすくなると思います。
 
堀田:他の施設の事情が分かっていると、「施設内でやらなきゃいけない」という考え方から開放されて、楽になりますよね。
 
信田:受け入れ方も、キャパシティも違ってきますよね。でも「翔の会」のいいところは、委員会活動で交流ができるところ。異動の経験のない職員にとっては他の部署の話が聞けるし、こういう小さいコミュニティからつながっていくことができればいいな、と思います。
 
堀田:以前は他法人と交換研修もやっていましたよね。それを法人内でやってみるのもいいかもしれない。本当は異動で経験できればいいけど、交換で2週間くらい体験するだけでも違うと思います。
 
塩村:みんなベースの考え方は同じなので、少し話をする機会があるだけでも違うでしょうね。
 
信田:「翔の会」の中でつながって、他の施設も巻き込んで、さらに街全体に広げていけたらいいですね。

これからの茅ヶ崎市・寒川町の街

ー信田さんから「街」というキーワードが出ました。地域とのつながりが欠かせない「翔の会」ですが、これからの街について、みなさんはどんなイメージを描いていますか?
 
矢澤(園)私の職場は寒川町ですが、人とのつながりがある街だと感じます。利用者さんの顔を知っている方も多いので、そういう方ともっとつながって、例えば街のお店でお金の払い方が分からなくて困っている利用者さんに、気軽に教えてもらえるような関係になりたい。そうなれば、障害のある方もどこにでも行けるような街になりますよね。
 
佐野:私は街のみなさんに、施設をもっと気軽に利用してもらいたいと思います。『ゆるり』の受け入れで「施設に世話になってはいけない」と思っている人が多いことを肌で感じました。施設は、家族と本人の気持ちの適切な距離を保つための役割を果たす場所だと思います。お互いの無理のない生活を支える施設でありたいし、街の人にもそれくらい近くに感じてもらえたらいいですね。
 
信田:私は小中学生向けの職場体験の機会を増やしていきたいです。今の子供たちは健常者が当たり前という環境で育っていますが、小さい頃から、「色んな人がいるんだ」ということを分かってほしい。茅ヶ崎の街もこの10数年でバリアフリー化が進んできているので、今度はハードだけじゃなくソフト面も変わっていけたらいいですね。

堀田:じゃあ、中学校つくっちゃう?
 
矢澤(公)そこで地域の障害者が働くとか!
 
信田:そうそう、それが当たり前になるような街をつくりたいですよね。障害のある人も無い人も混在して豊かな暮らしができるような社会。そのためには、小さな子供から変えていきたいな、と思います。


みんなで描く10年後の「翔の会」

ー既に多くの事業を展開している「翔の会」ですが、10年後は「農業カフェ」や「学校」などのアイデアが出ましたね。ここからは「翔の会」の未来像を描いてみたいと思います。
 
矢澤(園)堀田さんの「学校」というアイデアは、すごくいいと思いました。やはり私の部署と同じ事務所に併設のヘルパー部門でも、人材不足を感じています。
 
堀田:人手不足が続くと仕事に余裕が無くなって、いい支援ができなくなりますからね。あとは、自分が教える側にもなりたいという気持ちもあります。勉強し直す機会になりますし、これからは僕たちが人を育てる立場になっていかなくてはいけないと思いますので。
 
塩村:「農業カフェ」も、畑や食べ物に関するスキルを持つ職員を育てる場所にもなればいいな、と思います。街空間が苦手な人でも来られるのもいいですよね。畑や農業以外にも、「翔の会」ならまだまだいろいろ考えられそうです。

堀田:そうやって専門性に特化した通所先をつくっていくのはいいことですよね。私たちが仕事を選べるように、障害者の人たちも通う場所や働く場所をもっと幅広く選べるようになるといい。そうなると利用者さんももっと楽しめるようになると思います。
 
矢澤(公)『STUDIOトネリコ』みたいな施設はいいと思います。アートをやりたい人が最初からいっぱいいたわけじゃないけど、「つくったから集まってきた」という、いい事例ですよね。
 
矢澤(園)通所先では周りを気にして休み時間にしか歌えなかった方が、『STUDIOトネリコ』ではそれがプログラム活動になって思いきり歌えるようになった、ということがありました。アートや音楽で人は変わるんだなって思いました。
 
堀田:大声で苦情が来るなら、歌う場所もあればいいですよね。そうやってどんどん広げていきたい。
 
矢澤(園)そうですね。私も日々相談を受けていると、どうしてもご要望にお答えしきれなくて、親御さんから「宿題をもらったな」と感じることがあります。つい最近も、医療的ケアが必要な方が来られて、たくさんの職員さんの協力をいただきながら3ヶ月間は『つくしんぼ』に看護師さんを派遣して頂いたのですが、続けることが難しくなって、他の事業所にお願いすることになったんです。、医療的ケアができる施設があったらいいのに、と思いました。
 
堀田:でもそこで断らなかったことは、今後にプラスになるんじゃないかな。結果的に期間限定だったかもしれないけど、体制が整えばできることも分かったんだし。これが、「断らない」「とりあえずやる」という“翔の会イズム”ですよ。
 
矢澤(公)「翔の会」は、有り難いことに市民の方から土地を提供していただくことが多いですよね。そうすると、たとえ使い難い場所でも、「何やる?」って考え始めて次々に施設ができていく。それはすごくいい文化だと思います。地域の方からのご好意も「断らない」で、「とりあえずやる」。
 
矢澤(園):みんな言葉は違うけど、“根っこ”に持っているものは一緒ですね。それが“翔の会イズム”。10年後にも伝えていきたいですね!
この記事は、「翔の会20周年記念誌(2012年11月発行)」の掲載記事を元に編集・掲載しています。


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