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[リレーコラム] VOL.015

縦に積むか、横に並べるか
地域包括支援センターあかね   所長  横濱 寛之  (よこはま ひろゆき)

 平成18年は介護保険制度が大きく変わった年であり、介護予防が強調され地域包括支援センターが創設された年であります。そして僕個人としては福祉の業界に嫌気がさして一般企業に転職を試みた年でもあります。

 その頃、他の社会福祉法人に勤めていた僕はケアマネジャーとして数年経験し、組織のなかでもそれなりの役割を担っていました。しかし介護予防という名のもとの給付制限にひどく失望していた僕は、一方でハローワークを通じてある一般企業の面接に出向いていました。その企業は小さな会社ではありましたが、自社で製品の開発と販売も直接手がけており、他県にも営業所を構えていました。採用面接は社長さんとの一対一で、僕の履歴書を見ては「ここは何で辞めたの?」「転職しようと思ったのは何で?」と聞いてきました。そして、僕の中に不満や失望がくすぶっていることはすぐに見破られてしまうのです。「あのね、仕事ってのは人生そのものだよ」「その人生である仕事を縦に積んでいくか、横に並べていくかは君次第だからね」「隣の芝生が青く見えて、入ってからこんなのじゃなかったって思われても、それはウチのせいじゃないからね」

多忙なのに一時間もかけて僕に説教をしてくれ、戻れと諭してくれたのである。社長さんの話に返す言葉も無く恥ずかしくなった僕はその場で不採用にしてもらうよう申し出て、社長さんはそれがいいと言ってくれました。社長さんの本意はともかく、少なくとも僕自身はこの先たとえ何があっても福祉の業界で生きていくのだと、この時に腹が据わったのでした。

 

 恥ずかしいエピソードですが、あれから8年が経つ今でもあの社長さんに言われたことは僕の人生の指針になっています。感謝。



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