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[リレーコラム] VOL.032

ゆるりでの看取り

総合施設長 

斎藤志津加(さいとうしづか)

特別養護老人ホーム「ゆるり」で看取りが始まりました。

私の伯父も「ゆるり」で看取ってもらいました。本当に心あたたまる最期でした。

ナースのみなさん、そしてスタッフのみなさん、献身的な介護をありがとうございました。

そして、ステキな最期をありがとうございました。家族は、あのステキな最期をナースとスタッフに創ってもらうことによって、悲しみの中にも何処か清々しい気持ちを持つことができ、介護のしんどさに押しつぶされそうになった心の負い目を打ち消してもらうことができ、優しさに包まれた最期の時を送ることができ、本当に助けられました。

伯父もまた、そんな優しさの中で最期を迎えられたことに感謝していたと思います。

素直な人ではなかったので「ありがとう」の言葉はなかったけれど心の中では感謝していたと思います。

何よりも家族が感謝です。


 伯父は最期、誤嚥性肺炎を繰り返し、食べることをドクターから禁止されました。

食べれば肺炎を起こす。食べれば肺炎を起こす。の繰り返しで、仕舞にはゆるりのスタッフが搬送先の病院のナースに「なぜ食べさせるの。肺炎になって苦しいのは本人よ」と叱られる始末でした。

でもけっして、ゆるりの管理栄養士やスタッフは不用意に食べさせたわけではありません。

本人が「めし」「めしを食わせろ」と強く望んだからです。

家族も本人が望むのでお願いしました。

嚥下機能が落ちている中、最期まで本人の望みに耳を傾け、食事を提供くれたことに家族は感謝の気持ちで一杯でした。

でも病院から食べることを強く禁止され、療養型施設を進められたとき、伯父が「今宿(ゆるり)に連れて行け」と言ったので、93歳の伯父にとっては事の状況は分からず、ゆるりに帰ればまた同じような生活が送れる。同じように食べられると思ったのかもしれませんが、それでも伯父がゆるりに帰ることを望んだので、また家族としても知らないスタッフに囲まれて日々過ごすよりも、たとえ終わりが少し早く来てもゆるりのスタッフに見送ってもらいたい、そんな気持ちでゆるりでの看取りを決めました。

亡くなる5時間前「召し上がってもらいたいと思うんですが。」と、ゆるりのスタッフが伯父の大好きなビールとウニを用意してくれました。

時は真夜0時。その日は伯父の94歳の誕生日でした。

スタッフは真夜中まで残り、伯父のために最期の時を、最期の誕生日をしてくれました。

伯父は大きな口を開け最期の食事をし、安らかに旅立って逝きました。

ゆるりにお願いして良かった。


介護は大変です。

職員のみなさん、けっして無理をしないで下さい。介護で困ったら相談して下さい。

ゆるりはショートもあります。ゆるりを上手く活用して介護と仕事を両立させてほしいと思います。

 



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