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[リレーコラム] VOL.045

大好きだった…おばあちゃんとの思い出

第2湘南鬼瓦 主任

鎌田 陽子(かまだ ようこ)


 20年程前に私の祖母が亡くなりました。
 車で1時間程離れた祖母の家に遊びに行くことが楽しみで、電話で「あと○日寝たら会いにいくからね。」と毎日のように話していました。祖母はいつも笑って迎えてくれたのです。
  私が中学生になった頃、当時は理由もよくわかりませんでしたが祖母と一緒に住むことになりました。その頃の祖母は何度も同じ話を繰り返したり、祖母の娘である私の母への不満を近所の人に延々と話したり、昨日買ったものを今日もいくつも買って部屋に山積みにしたりするようになりました。両親も共働きで、私も妹も部活で帰りが遅かったこともあってか、帰ると「寂しい」と繰り返し言うのです。 
 不思議なもので、そんな毎日が続くとあんなに大好きだった祖母が少し鬱陶しいような気がして、一緒にいるのが辛く思えたこともありました。 
 しばらくして祖母が入院することになり、末期の癌だということがわかりました。学校を早退して祖母の病室に行くと、祖母は安心したのか笑顔で「陽子ちゃんはいつも優しいね」と言いました。その瞬間、あんなに大好きだった祖母を鬱陶しく思い、話もちゃんと聴かずにいた私に「優しい」なんて何を言っているんだろうと涙が出そうになったのですが、祖母が「学校早退して来たんでしょ?いてくれるだけで嬉しいよ。」と身体が痛む様子も見せずに言うので、咄嗟に泣いちゃだめだ…と笑顔を作ったのを覚えています。
 その後一週間も経たずに祖母は亡くなりました。後悔のような、寂しさのような、苦しくなるような気持ちが今でもずっとあります。もちろん、今だからこそ気付くこともあります。 「ひとりひとりに寄り添う」ということを祖母に教えてもらっている気がして、祖母が口にした「優しい」ということの本当の意味をいつも考えながら、利用者やご家族と関わるようにしています。なかなかすぐに答えは出ませんが、「そばにいてくれるだけで嬉しい」「またあの人に会いたい」と思ってもらえるような職員…人間になっていくことができるよう頑張ります。      


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